Super Tramping In New Zealand Part3

記 大住宏明 

最悪のキャンプ場へ

DOC. 21日、今日も快晴。町のはずれにあるDOC.へMilford Trackのキャンセルがあるか確認しに行くが、滞在予定日以内にはない。この後、1時間ごとにDOC.に顔を出すが、(他にすることがない)結果は同じだった。こんな天気のいい日に「待つ」という事を最も苦手とする人間が、じっとしている訳がない。かわりにKepler Trackをトランピングすることにする。Kepler TrackもGreat Walkにランクされており二日分のキャンプ代(@$6)をDOC.で払い、食料買いだしに町に戻る。
 Backpacker's Lodgeに戻り、チェックアウト(本当は10時までなのだが、いい加減)と2日後の予約をし、いらない荷物を預かってもらって出発。
 Kepler TrackはMt.Luxmoreを頂点とした67kmの環状のTrackであるが、通常は途中の行程は省略される。しかし貴重な休暇を取って来たのだから全行程を歩かなければならないと、あまり意味のない使命に燃えていた。さらに歩くのは出発点までの行程も含まれる。
 Lake TeAnauで泳いでいる人を見ながら湖畔を進み、やがて出発点であるControl Gateへ。ここはLake TeAnauとLake Manapouri をつなぐ水門である。フェンスのドアを開け、奥にあるルートを反時計回りに湖岸沿いを進む。
 1時間も歩くとBrod Bay Campsiteに着く。ここは舟でTeAnauまで運んでくれるピックアップポイントとなっているため、かなりの人が舟を待っている。ここもSandFlyが多く、SandFlyに良く効くという虫避けを塗りたくり、またもや完全防備で幕営する。またキャンプ場にある水タンクは蛇口のつまみが取れていて、水が補給できない。「$6も払ったのになめてんな!Beerなら5本は買える」とくだらないことを思いながら、Lake TeAnauで泳ぐ。泳いだ後は湖水で冷やしたBeerで水分補給。湖水は京都の水瓶である琵琶湖と比較できないくらい透明度が高いので、そのまま飲料水とする。
 夜明けまでに二度程テントを出たが、24時を越えるとSandFlyにかわり蚊の強襲部隊の波状攻撃にさらされる。テント内に侵入してきたSandFlyは20分程で全滅できるが、蚊はそれ程簡単ではない。しかも数が多くテントの生地を通して高周波の羽音が聞こえ、うるさく耳障りで寝られない。最悪のキャンプ場だ!

What's Country?

The peek of Mt.Luxmore 6時起床。予定より1時間遅れる。隣のテントはまだおやすみだ。近くの表示板には【Mt.Luxmore Hutまで3.5から4.5時間。天候やトランパーの状態により半分になることもある】と書かれている。そんないい加減な、それともそんなにシビアな所なのか。ブナの樹林帯を進み、ガスの中を少しずつ高度を上げていく。ガスが晴れると眼下にLake TeAnauが見える。2時間ほどで森林限界になり急に視界が拓ける。Mt.Luxmoreが見えはじめ、TeAnau方面から飛来するヘリコプターが頭上を飛んでいく。あまりにも多くヘリコプターが飛んでいくので、事故かなと思っていたのだが。結局ルートは何の問題もなかった。
 Mt.Luxmore Hutにはヘリコプターがやって来て、ヘリポートに人を降ろしている。単なるツアーだった。Hutから少し進むと稜線に出て、直射日光をうけながらトラバースし、また稜線上を進む。Mt.Luxmoreへの分岐でザックをデポし、ピーク(1741m)へ。眺めは素晴らしい。ここには日帰りツアーの日本人が多く居る。ちなみにヘリツアーだと$200。金持ちやなー。
 この後は果てしなく見えている稜線上のルートをひたすらを進む。ある団体のトランパーは、聞いたこともない言葉でしゃべっている。コーカスノイド系(ヨーロッパ)の風体に見えるのだが。時折見えるFiold特有の地形を楽しみながら、暑い中を進んでいく。 Shelterを過ぎると降りになり、急な傾斜には木道で造られた立派な階段がある。この階段も滑りどめに金網が張ってある。ここまで整備する必要があるかは疑問だが。
Fiold地形 Hanging Valleyに向かってジグザクに降りて行き、樹林帯に入るとやっと強い日射しから開放される。小川の水でリフレッシュして、高度を下げていく。Iris Burn CampsiteはHutから少し離れたところにある。やはりここもSandFlyは多い。ここの水タンクはちゃんと使えるが、天水よりHutの水の方がいいのでHutへ。
 Backpacker's Lodgeで一緒だった日本人と合流する予定だったのだが、Hutのどこにもいない。Hutの管理人さんに聞いても、他に日本人はいないとの事。こんな所で遭難はないと思われるので、それ程心配はしていなかったのだが。これで持ってきたBeerは独り占めできることになる。Hutは超満員で、先程逢った聞いたこともない言葉の団体はイスラエルの人々だとわかった。はじめて聞いて、また見た(象形文字みたい)のはヘブライ語だった。
 Campsiteは他に3張りテントがあり、彼らはSandFlyをものともせず、外で食事をしている。彼らはホワイトガスのコンロを使っているからかもしれないが。先程の管理人さんがCamp Passのチェックにやって来て、
【テント内でコンロを使う場合は換気に注意して】
 という指摘を受けた。この時今まで聞いてきた鳥の鳴き声を口笛(口笛で表現したのは、擬音で表現するとわからなくなるから、ニワトリの鳴き声が『cock-a-doole-doo』とは聞こえない)でまねをして
【この鳥はなに?】と聞くとすぐ答えが返ってくる。DOC.の人々の知識は深いものがある。

TeAnauへ

 ブナ林23日、5時起床。小雨が降る中を出発。川を渡り左岸の樹林帯を進む。拓けた所に出るとそこはThe big slipと呼ばれる地滑りの跡だ。しかし日本の地滑りに比べるとまだまだ小さい小さい。樹林帯や拓けた河原を交互に進んでいくと、やがてLake Manapouri の湖畔に着く。さらに進むとMoturau Hutだ。Hutに入り、お茶を飲んでくつろぐ。しばらくすると三々五々人々がやって来る。雨は強く降りだして来たが、強行に出発する。
 一時間程でRainbow Reachへ。普通はここが終了点でシャトルバスに回収してもらえる。しかし進まねばならない。複雑に蛇行したWaiau Riverに沿って進むうち、雨が小降りになりやがて太陽が出てくる。単調なルートなのでだんだん疲れてくるが、濡れた衣服は急速に乾いていく。川の水量が増え始め、やがて念願のControl Gateが見えてくる。ここでTrackを一周したことになる。しばらく休んだ後、最後の行程を進む。対岸のTeAnauの町並みが大きく近づいてくる。DOC.を通り過ぎやっとBackpacker's Lodgeに着く。今日の行程は長かった。ルートの3/5以上は歩いている。とにかく疲れた。Kepler Trackは無意味なことをしなければ、山岳歩きと谷歩きが同時に楽しめる一粒で二度おいしいルートである。

京都へ

 この後、二日TeAnauに滞在し、Invercargill経由Christchurchへ。そこからソウル経由で関空に戻る。税関でザックの中身を調べられたが、チェックが甘く色々見逃してもらった。  いろいろ体験でき楽しめたN.Z. Trampingでした。

21/Jan/'98

22/Jan/'98

23/Jan/'98

TeAnau

14:30発

Bord Bay

7:10発

Iris Burn 

7:20発

 

1:30

 

2:30

 

3:40

Control Gate

 

Mt.Luxmore Hut

 

Moturau Hut

 

 

1:05

 

1:05

 

3:50

Bord Bay

17:05着

Mt.Luxmore

 

Control Gate

 

 

3:05

 

1:00

Iris Burn 

 

TeAnau 

18:05着

 

16:40着

 地図

[Tramping In New Zealand] By lonely planet

 

天気図 16,17/Jan/98

天気図 21,22,23/Jan/98

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