北海道ひとり山旅
記:T澤(と)
 勤続○○年のご褒美に休暇をたっぷりいただいたので、北海道を放浪してきました。
どの山もそれぞれに素晴らしく、日々感動の連続。 聞いてもらいたい旅の思い出は、三日三晩話し続けても尽きないくらいなのですが・・・。紙面も限られていることですので、それぞれの山について一言ずつ、簡単に報告してみたいと思います。


【行程】
 7/14 夕方京都発
 7/15 深夜1:15敦賀港〜20:30苫小牧港
 7/16 @後方羊蹄山
 7/17 A十勝岳〜美瑛岳
 7/18 美瑛・富良野観光
 7/19 B旭岳
 7/20 C利尻岳
 7/21 礼文島観光・ハイキング
 7/22 移動日(礼文〜稚内〜知床)
 7/23 D羅臼岳
 7/24 E斜里岳
 7/25 F雌阿寒岳
 7/26 G夕張岳
 7/27 H樽前山→23:40苫小牧港発
 7/28 20:30敦賀港〜京都へ


7月14日(出発)
 夕方17時頃、祇園祭で賑わう京都の町を脱出。家の真ん前に鉾が立っている関係で、この時期、夕方から外出するのは大変です。しかも、75Lのザックを山盛りに盛り上げ、両手に大きなバッグを持って、怪しくて迷惑なことこの上ない感じ。もみくちゃになりながら、玉子カステラの匂いに後ろ髪を引かれながら、なんとか無事出発となりました。


7月15日(一日じゅう海の上)
 日程に余裕もあったため、北海道までの往復は、フェリーでの優雅な船旅@二等船室で雑魚寝、を選択。時期によって多少の上下があるようですが、往復で17,800円はお安いですよね。船の上は気分も最高!(特に、大浴場がおすすめです。大きなガラス窓の外に広がる海と、ちゃぷちゃぷ揺れる浴槽のお湯とが、つながっているよう。一日に何回も入りました。)


7月16日(後方羊蹄山)
 「蝦夷富士」と呼ばれている美しい山。どこから見てもよく分かる。火山なのだけど、もうすっかり生命に覆われて生き返った感じ。出だしの、蔦のからまる針葉樹の森が印象的。
下界に広がるパッチワーク模様の畑を見て、「北海道に来たんだなぁ〜」と実感。

7月17日(十勝岳〜美瑛岳)
 こちらは、まる裸の活火山。植物はほとんど生えていないが、全く視界を遮るもののない火山レキの地表を行く美瑛岳への縦走路は、どこか違う星の上を歩いているようで面白い。
美瑛岳が近づくにつれだんだん緑が増え、お花畑が広がる。
のどかな美瑛岳から見る荒々しい十勝岳は、十勝岳の十勝岳らしさを際立たせているよう。かなり迫力がある。

7月18日(美瑛・富良野観光)

写真: 美瑛の丘/富良野のラベンダー畑

7月19日(旭岳)
 北海道最高峰。これまた火山。旭岳温泉からロープウェイがあるが、あえて下道を行くのがおすすめ。熊の恐怖に耐えながら、湿原を抜け、森を抜けていくと、ついにドーンと目の前に旭岳が登場するのは感動的。5合目ロープウェイ駅から上は一転して観光地の賑わいだけれども、「姿見の池」に映る、噴煙をあげる逆さ旭岳の姿は素晴らしい。山の中のロープウェイはあんまり好きじゃなかったけれど、子供もお年寄りも、みんなでこの景色を分かち合えるのは素敵だな、と思い直した。

7月20日(利尻岳)

 連日お天気に恵まれた中、この日だけが雨だった。
下界はたいした雨ではなかったようだが、さすが最果ての独立峰!という感じの激しい風雨に頬をベチベチ打たれながらの登山となった。風雨の中、細くて小さい高山植物が、飛ばされそうになりながら立派に耐えている姿を見た。普段はふわふわと楽しそうに見えても、実は強いんだなぁ。見習おう。

7月21日(礼文島観光・ハイキング)



7月22日(移動日:礼文島→稚内→宗谷岬→知床)


7月23日(羅臼岳)
 今回一番の感動をくれた山。北海道の先っぽ、知床半島にある山で、山頂に立つと、水平線がまぁるく広がっているのが分かる。地球が丸くて大きいということ、自分は今、大きな大きな海に向かって突き出た半島に立っているんだということを実感!そして、もうひとつ驚いたのが、国後島がものすごく近いということ。すぐ横、泳いで行けそうな距離。ちょっとしんみりして、知床の歌を歌ったりしながら、誰も居なくなった山頂で1時間以上も国後島を眺めていた。

7月24日(斜里岳)
 広大なジャガイモ畑と麦畑の向こうに、天に向かってそびえ立つ、大きくてカッコイイ独立峰。まず、見た目で大好きになる。が、登っても楽しい山。沢からのスタートで、飛び石を飛んだり、ちょっとへつったりしながら、15回くらい徒渉したかな。この後、沢の続きコースと尾根コースの分岐があり、私は尾根コースを選んだけれど、沢コースも人気があるようです。

7月25日(雌阿寒岳)
 アカエゾマツの林の中を気持ちよく朝の散歩・・・していたら、いきなり、ジェット機が飛び交うような「ゴォー、ゴォーっ」という音と、ほのかに硫黄の匂い、とか、ゆで卵の匂い、とかいうのとはレベルの違う、鼻の奥がツーンとすっぱくなるような?強烈な匂い。明るく元気のいい火山だった。山の麓にはオンネトーという湖があり、ものすごく美しいエメラルドグリーン。
オンネトー温泉のお湯の色がそれとおんなじ色だったのには更にびっくり。

7月26日(夕張岳)
 夕張岳は花の山♪ どの山にも綺麗なお花がとってもたくさん咲いていましたが、夕張岳は特別!
名前の前に「エゾ」はついてても私には本州のそれと違いがよく分からないお花が多い中、夕張の高山植物は、「なんじゃこりゃ〜?」と思うような、見たことも想像したこともないようなものがたくさん!
 知ってる花から知らない花まで、とにかくお花がいっぱいでした。


7月27日(樽前山)
 支笏湖畔から周囲の山を眺めていると、平らな山の上にお饅頭のような溶岩ドームを乗っけたその形が、なんとも気になる山。その溶岩ドーム、外輪山まで登って近くで見るともっと面白いです。「世界的にも珍しい三重式活火山」とのことだけど、その辺にはあんまり興味なく・・・。7合目まで車で上がれ、お手軽に楽しい気分を味わえる山。最終日、フェリーに乗り遅れる訳には行かないけど、それでもどこか登りたい!という欲張りな人におすすめ。


7月28日(帰京)
北海道はでっかいどー、とはよく言ったもので、ほんとに大きかったなぁ。
いろんな美味しいものを食べて、いろんな珍しいものを見て、いろんな人と出会いました。
ひとりで歩いていると、たくさんの知らない人が、話しかけてくれたり、ご馳走してくれたり、時には泊めてくれたりします。そして、いつも以上に、木やお花や虫や星なんかと、ゆっくり会話ができます。
ひとりで寂しい、つまんない、なんて思ったことは、一度もありませんでした。
みんなで行く山ももちろん楽しいけれど、ひとりの山(旅)にはまた違った楽しさがあるのですね。
これはもしかしたら「やみつき」になってしまうかもしれません。

でも、そうやって気ままに楽しい旅ができたのも、毎日毎日、すいかちゃんが下山報告(無事生存の報告?)を受けてくれたおかげ!やっぱり仲間はありがたいです。ほんとにどうもありがとう。